青山通り出版株式会社

「ガジュマル」の樹とは?

 沖縄本島近辺において"ガジュマルの樹にはキジムナー(精霊)が住んでいる"と伝承されています。キジムナーは純粋な心を持った人間(多くは子ども)にしか見ることができないとも言われています。
 また、古くから沖縄に住む人たちにとってガジュマルの樹は、大型台風などの風雨がもたらす災害から守る防波堤の役目をなす父であり、灼熱の太陽から涼となる影を与える安息の母でもあり、人々の生活と共生する身近な存在となっていました。
 ところが、文化が変わり生活様式が異なるようになり、さらに観光化が進むようになると、元来持っていた原風景が年々なくなってきています。それが今日の沖縄の姿です。
 ガジュマルは、本来沖縄の土壌に適しており、いたるところに枝葉を伸ばし、力強く太い根を張り巡らします。数百年もの長い時間生き続ける、神々しいまでの生命力を持つ樹なのです。
 沖縄の原風景に必ずある力強いガジュマル。そのことを再認識し、近年、人々と自然(樹)との共生が意識され始めています。


  
写真集「がじゅまる」

撮影:小町剛廣

       言葉:大城美佐子
            佐渡山豊
            名嘉睦稔
             古我地
 

(沖縄県南城市「おきなわワールド 玉泉洞・ガンガラーの谷)

発行:青山通り出版株式会社
定価:6,050円(税込) 本体価格5,500円
ISBN 978-4-903952-00-0
B4正寸/160ページ
BOX仕様



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